薪ばさみ製作

薪ばさみのラフデザイン
キャンプに使用する薪ばさみを
製作させていただきました。

道具としての役割がしっかりとはたせて
使い勝手がいいものを・・。
既製品にはないデザイン性の
高いもので・・。

主にキャンプで
室外で使用するものなので
突然の雨に濡れても
気にならないように
素材はさびないステンレス。
ステンレスの利点は
さびない以外にも固いという
特徴があります。

固いイコール曲がりにくい・・
強度があるので
素材をできるだけ小さくできます。

小さくできれば軽くなり
持ち運びも使い勝手も
よくなります。
重いものでもバランスが良ければ
軽く感じたりするんですが
今回は以上のことより
ステンレスを鍛造して
製作しました。

初めは極力軽くしようと思い
材料を6mmの丸で
作り始めたんですが
さすがに強度不足だったので
9mmの丸棒に変更し鍛造。

ステンレスの鍛造

ステンレスは
温度が上がりにくく
冷めやすいので
素早く鍛造・・
無理をすると割れるので
絶対に無理はしない。

試しにサンプルを作りました。

薪ばさみのサンプル

小さなものも
つかみやすいです。

Instagramに
動画をUPしたので
興味がある方はどうぞ。
インスタ動画リンク

薪ばさみの真ん中も
ステンレスを使って
かしめました。

悩んだ部分もあったんですが
形はほぼ完成で
同じものを
新しく3つ製作。
色は艶消しの黒。
熱した素材にシルクを押し当て
特殊な塗装をしました。

鍛造の仕事が終わったら
持ち手の部分の製作。

薪ばさみの持ち手を桧を削って製作
持ち手の材料は桧。
切り出しナイフを使って
地道に削っていきます。
桧は柔らかすぎず固すぎず
強度もあります。

以前ご依頼で
切り出しナイフの製作を
させていただいたんですが
その時自分用に
左利き用切り出しナイフも
作りました。
木を削るとき重宝してます。

薪ばさみの持ち手の製作風景

大体の形になったら
二枚を張り合わせて
削って、ペーパーがけ。

塗装することを考えなければ
大分作業工程が少なく
なるんですが・・
やってしまいます。

ひたすらにペーパーがけ。

桧は強度がありますが
樫の木などの強度に比べると
柔らかいので
強度UPと防水を兼ねた処理を・・。
8回ぐらい繰り返します。

木の防水、強度アップ加工。

そういえば・・
持ち手部分の長さが
さわり心地を含め気になったので
足しました。

薪ばさみの持ち手の加工風景

before・・

薪ばさみ持ち手加工の作業風景。

after・・。

半分壊すつもりで
その場で変える・・。

間違えたら
初めからやり直す覚悟で。

覚悟があれば何でもできる。
ダーッ!

薪ばさみの持ち手製作工程サーフェイサー吹き

塗装前の下地で
サフを入れます。

ペーパーがけ→サフを
3回繰り返すと
下地完成。

持ち手部分に目玉をつけたいので
目玉を作ります。

カスタムマイクロン

エアブラシで目玉を書いて
uvレジンで表面張力。

リアルアイ作り。

かわいい目玉ができました。
薪ばさみの持ち手部分に取り付けて
いよいよ塗装・・。

薪ばさみオリジナルの持ち手

塗装は半日で終わりますが
この半日のための下準備が長い・・。
製作中にこれでまぁいいかと思う瞬間が
何度もあります。

心のスキに入り込む
悪魔のささやきっていうのは
覚悟がないと跳ね返せない!

ダーッ!

薪ばさみ製作塗装

いろいろなものがあって
人それぞれの感性があって
いい悪いは正解のない
ぼやっとしたもののようですが
たまには正解があると信じたい。
自分なりの答えをだしていきたい。

ハンドメイド薪ばさみ。

薪ばさみ完成です。

ついでに・・
ルアーも作っちゃった。

ありがとうございました。

自在鋼房
鍛冶職人・惇平