自在鋼房×山の神硝子工房(スケベ×イケメン)

ロートアイアンオブジェ製作。

鉄は異素材との
相性がよく
作り手次第で
どんな色にもなります。
いろいろな可能性がある中
自分が作れるものは
なんだろう・・と

悶々とむらむらと
過ごす日々・・。
(2:8でムラムラ)

鉄とガラス+αの物語を
ご覧ください・・。

山の神硝子工房の梶川君に
オーダーでガラスのオブジェを製作して
いただきました。

山の神硝子工房梶川君の作品

梶川君は
吹きガラス体験や個展などもしていて
愛媛ではあまりいない
硝子の作家さんです。
ちなみにイケメンです。

工房にあるランプシェードが
すごくよくて
その作品と同じニュアンスで
形、色、大きさ、用途、
何もかもお任せで・・
無茶なお願いをしたんですが
快く引き受けてくれました。

出来上がりは
想像通りすばらしい作品で
アドレナリン全開で
製作していただきました。

支える台・・。
ガラスの良さを生かす台。
アドレナリン全開で
自分も応えたい。

作品を手にもって
眺めた景色・・を
そのまま作る。

まずは手をシリコンで型どり。
シリコンで型どりした手

シリコンで型取った手。
リアルでそのまま使えそうですが
使いません。

シンプルでミニマルな形を目指して
ここからリアルさを消すために
鬼のような時間が始まります。

マジックスカルプでリアルさを消した手

エポキシクレイパテで
気になる部分を埋めていきます。

エポキシクレイパテ研磨

ペーパーがけをします。
リアルさが大分消えました。

シリコンで型どり
複製するために・・は
そのままの形では型どりしづらいので
各部を切り離して
パーツに分けます。

手のオブジェ製作
鉄を組み合わせるイメージももって
切り離す場所を決めました。

手の造形パーツ分け

切り離す前に
石膏で治具を作って
元の位置が分からなくならないように
しました。

この作り方は
超絶造形作品集という本の中で
造形師のタナベシンさんが
公開している方法です。

手の造形オブジェの分解

切り離した後は
パテで隙間を埋めて
ほぼほぼ元の形になりました。

組んでサフを吹きます。
手の造形オブジェサフ吹き

製作していたのは
手首までの形なんですが
腕も欲しくなり
急遽付け足す腕を
シリコンで型どり製作・・

型から手が抜けない・・
2回ぐらい失敗しました。

結局無理やり抜いて
壊れた部分は補修して
なんとか複製できました。

シリコンで型どり腕
段ボールを腕に巻いて
そこにシリコンを流し込み。

むちゃくちゃな作り方です。
(よい子は真似しないように)

腕のオブジェと鍛冶屋惇平

やっぱり腕があると
いいですね。

テンション上がりました。

リアルさを消すために
悩んだのが爪・・。

透明なつけ爪を買って
埋め込んだりしたんですが
作り物感が出てしまっていまいち。
結局大まかにパテで埋めた後
ひたすらペーパーがけで
爪のラインを出しました。

オブジェ爪の製作
きつい時間帯だった。

爪を作る前は体調が悪く
半月ほど微熱が続いて
咳をしてあばら骨が折れて
虫垂炎で入院という
なかなかの経験をしました。

今はスーパー元気になり
またムラムラしてます。

シリコンで型どりをするのに
真空脱泡機がほしい・・
というわけで作りました。

真空脱泡機があると
シリコンに泡がかまないので
丈夫な型が作れるのと
注入の樹脂にも
泡がかまないので
とにかく助かるアイテムです。

製作は
プロフィット社さんの記事
参考にさせていただきました。

自作真空脱泡機

真空脱泡機もできて爪もできて
ひたすらペーパーがけで
リアルさを消しながら
手のオブジェが完成しました。

後から知ったんですが
樹脂の脱泡は結構コツがいるみたいで
普通に作るより
泡をかみまくってしまった・・。

まぁ大丈夫だろうと
思っていたらこの後の
塗装の下地作りで
苦労をしました。

複製した手のオブジェ
パット見
そこそこきれいなんですが・・

組み合わせる鉄のイメージは
完璧にできていたので
そのための加工をしていきます。

指のオブジェ加工
ボール盤で穴をあけると
きれいな削りかすが・・

シュウマイのほわほわみたい。

樹脂とステンレスと鉄を組んだところ
指の接合部分はステンレスで。
薬指の部分は鉄で表現。

親指と小指はそのまま結合接着。
結合部がわからないよう
隙間はパテで埋める。

手のオブジェ製作
この段階から製作スピードをあげるため
友人の板金塗装工場に潜入。

工場では社員さんが
いやいや何作ってんの!
おかしいでしょ!
どうすんのそれ?

ごもっともなお言葉を
いただきました。

指の接合は車用に使われる
二液のがちがちの接着剤を
使いました。

友人が
これ使ったらいいよというので
何も考えず使用したんですが
なかなかよさそうな
接着剤だったので自分も買おうかなと思い
いくらで売っているか聞くと・・

わぁ~たっか~い。

うちにきたら
いくらでも勝手に使っていいよと
言ってくれましたが
使えな~い。

たっか~い。

さすがに気つか~う。

サフを吹いて強制乾燥。
がちがち。

赤外線ヒーター
こりゃぁ便利。

手のオブジェ製作サフぶき
塗装には必須アイテム。
小さめのやつを即注文しました。

小さいやつもなかなかな値段。
いやーお金かかる。

目玉uvレジンで製作
腕に目玉を付けました。
目玉はエアブラシで書いて
uvレジンを乗せて
表面張力でふくらみをつけました。

サフ吹きを何回か繰り返して
下地を整えて塗装・・
一発勝負。

梶川君が作ってくれた
ガラスの作品は透明なので
支える手の部分は
めちゃくちゃしてやろうと思い
塗りました。

一応イメージはあって
あるバンドの野外ライブの
映像を見ていたら夜になって
暗闇に黄色っぽい光が浮かび上がって
それがとても美しかったので
それをイメージしました。

今回3つ製作しましたが
一つはそのイメージ
一つは青色。
もう一つは下地を作る時間がなく
荒いサフ吹きのまま。

塗装ブースで贅沢に手のオブジェ塗装
若干黄緑っぽいですが
イメージ通りになりました。

友人が塗装ブースを
使わせてくれました。

塗った後は
閉め切ってヒーターを入れて
固めて完成です。

アイアンオブジェ鉄のパーツ

薬指につけるアイアンパーツ。

手の製作には試行錯誤したり
失敗したりすることが
あったんですが
アイアン部分を作るときは
普段存分に触っている自信と
解放感というか安心感というか
思考のスピードギアが5段階ぐらい
UPしたような気持になりました。

ロートアイアンオブジェの土台。
土台の感じ・・。

鉄の良さ。
シンプルに。
重厚感と美しさ。

ガラスと合わさった時の
未知な感じ。

物語はこれからも・・
続けばいいなぁ。

ありがとうございました。

自在鋼房×山の神硝子工房