アイアン製展示台製作。
個展に使用する
展示台を作品の一つとして
製作しました。
まずは形。
展示物の邪魔をしない
なるべくシンプルな形。
ミニマルなデザインで
展示台としての役目を
しっかり果たせることを
一番に考えました。
そして曲線・・。
曲線をつけるには
ひと手間かかります。
デザインを考える中で
曲線は大きなテーマの一つ。
そしてひと手間かけたくなるのは
職人のさがです。
展示物に金槌など、持ち出すと
危険なものが含まれるので
ふたができるものを・・。
ふたを固定するための
アンカーをうちたかったので
四隅にパイプを付けました。
女性のように
優しい印象を受ける曲線。
逆に直線のデザインは
男性のように力強い印象。
たとえが悪いもしれませんが
僕は偶数に
女性っぽいイメージがあります。
逆に奇数は男性っぽいイメージ。
展示台の足は二本で偶数。
曲線との相性はばっちり。
そして土台部分も曲線。
大きなアクリル板を
展示台の大きさに合わせてカットしました。
曲線と偶数。
優しいイメージ。
展示するものを邪魔しない
アイアン製展示台・・
シンプルな展示台として
完成ですがこのままでは
面白さがありません。
個展には面白さ
自分らしさをだしたい。
足を・・足します。
鉄と異素材。
造形物の足をつける・・。
統一感を出して
違和感のないように
丸みのある足にする。
自分の足をかたどったバルサ材。
バルサ材は手に入りやすく
柔らかいので加工がしやすいです。
代わりに柔らかすぎて
爪が当たっただけでも傷がつくので
ある程度の形になると気を使います。
とりあえずひたすら削る・・。
くるぶしを作りたくなったので
足りない部分を足します。
足りない部分の
バルサ材をプラスしたら
またひたすら削る。
青空の下
素足の自分の足を見ながらの製作。
季節は冬・・。
足の感覚はなくなります。
ペーパーがけをして
きれいになったらサフを塗ります。
そしてまたきれいになるまで
ペーパーがけ。
きれいになったら
シリコンでの型どり。
シリコンの量が
予想以上に必要で足りなくなり
途中で作業を中断しました。
使ったシリコンの空き容器・・。
型ができたので
流し込み・・。
流し込みで複製しても
完璧なものにはなりません。
傷はパテでうめて
ペーパーがけ、サフ。
そしてペーパーがけの
エンドレス。
どこまでやるか・・
終わりを決めるのは自分。
諦めるのも諦めないのも自分次第。
そう思うと少しだけ
頑張れる気がします。
もっと・・
がんばって勉強してくれば
よかったかな。
ものづくりの毎日は
自問自答の日々です。
どこまでやっても終わりはないけど
自分なりの答えを出していきたい。
面白いもの・・
自分らしいものを。
最後に塗装して
展示台にくっつけて完成です。
カラーは以前製作した
黒ベースにピンクと青を散らした
天体カラーを
白ベースに変えて仕上げた
裏天体カラー。
笑顔は必要ですよね。
展示品を見る人の足と
展示台の足が向かい合う形。
作り手の自分と
対話をしている気分に
なっていただければ
幸いです。
1/5~1/30まで
内子町図書館二階で
個展ロートアイアン展を
開催してます。
(月曜日休館日)
展示台、展示してます。
お時間ある方是非。
自在鋼房
鍛冶職人・惇平
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