ロートアイアンフェンス。
メインは木のデザイン。
何度も眺めては書き直して
想像・・修正・・繰り返し。
時間をかけたものにこだわると
正確な判断ができないので
いつでもゼロからやる覚悟で・・。
積み上げたものを壊す。
卓上でイメージしたもの
2Dの平面のイメージは
絶対に超えないといけない。
2Dを描きながら頭の中で3Dのイメージ。
実際に作った
ロートアイアンフェンスのパーツ(ヒント)。
少しのヒントから想像する。
そして答えを探す。
真っ赤に焼けた鉄。
鉄は熱すると青から赤になって
黄色、白っぽい閃光になって
チリチリと火花を出しながら溶けます。
写真はロートアイアンフェンスの一部。
無機質な鉄が色を変え
形を変えていく瞬間は
とても美しいです。
ロートアイアンの一番の良さは
自由なデザイン。
シンプルなものでも
槌目(金槌の跡)が
あるものとないもの・・。
それだけで全くの別物になります。
鍛冶屋にできることは何か。
答えはいつもシンプル・・。
ロートアイアンフェンスの下部。
一つ一つすべて火造り鍛造。
季節は夏。
鍛冶屋はこの時期
熱中症対策に塩を舐める・・。
僕は舐めません。
塩より塩分補給タブレットが
美味しい。
世の中には
素晴らしい景色があふれてます。
手作りのよさ・・
鍛えた鉄だから意味がある。
僕が作れるのはこの景色。
ロートアイアンフェンスの格子部分。
卓上で出来上がったデザインを分解する。
仕事場でそれぞれのパーツ作り。
卓上でできない部分は
仕事場で悩みながら
どう作るか絞り出します。
ロートアイアンフェンス枠。
線の太さを
どれぐらいにするか・・。
黄金比率・・印象・・感覚・・
美しいものはバランスがいい。
面白いものはバランスが悪い。
面白くて美しいものは
どうすればいいんだろう・・。
ロートアイアンフェンス
木のデザイン部分。
はじめはよくわからない。
木を描いたつもりが
タコみたいになったりも・・。
少しづつゼロにしていく。
試しに小さいものを作る。
このデザインでフェンスを作ると
誰も近づくなと言ってるような
感じになってしまう。
意味もなく攻めるのは自己満足。
デザインが固まったら
楽しい仕事が待っている。
枠の部分には本物の木を入れます。
木材は注入して防腐処理。
注入材使用。さらに塗装。
ロートアイアンに木の組み合わせ。
フェンス設置部分にある山茶花。
どうしても移植させないといけないので
移植に無理がいかないよう
製作時期を調整・・
無事移植。
ロートアイアンフェンス製作。
直線と曲線。
アールデコとアールヌーヴォー。
頭の中と卓上で描いた線に
手が届きそう・・。
アイアンフェンスの格子部分。
ツイストバーは
角をねじったものが多いですが
フェンスの格子部分はどうしても
丸で行きたかったので
丸く鍛造したパーツの
一部分を平に叩いて
そこだけを熱してねじりました。
そこにさらに丸く鍛造したパーツを
巻きつけています。
フェンスのイメージは
曲線を生かした丸いイメージ。
ロートアイアンフェンスの
木の取り付けはリベット。
色は青・・。
悩んで悩んで青。
蓄光塗料を混ぜてます。
ブラックライトを当てると光る・・
闇夜のホタル。
2016年6月から
約4か月かけて製作した
ロートアイアンフェンス。
2017年6月現在。
約一年が過ぎて・・。
色あせていくもの。
色あせないもの・・
時間とともに変化する気持ち。
少しづつ育っているような・・
そんな変化を
楽しんでいる毎日。
鍛冶職人・惇平
コメント