鍛冶屋の仕事(金槌,玄翁)

オリジナル金槌。
鍛冶屋に必要な道具・・金槌。

もの作りの前に
ものを作るための道具を
自分で作る。

どこまで
掘り下げられるか・・。

ただの道具じゃなく
使いたくなる道具を作りたい。
そしてそこからもう一度始めたい。
鍛冶職人として自分に何が作れるか
どこまでできるか・・。

道具作りで一番大事なことは
鍛造する温度帯。

何も考えず鉄を焼く。
何も考えず鉄を叩く。
そんな瞬間はありません。
何も考えない動作はありません。

集中するために
周りの音を遮断。

耳栓をして
振り向くと人がいる・・
いちいちびっくりしてしまう
小心者の自分。

音を消していく。
集中できてもできなくても
気づくと今日も夜が来る。

鍛造する温度帯・・

鋼は溶け始めの
チリチリと火花が出るまで焼くと
終わり。

鉄を自分の焼きたい温度まで焼く。
焼きたくない温度帯までは焼かない。
鍛冶屋の基本。
親父から教わった大事な鍛冶屋の一歩。
二歩目は自分で歩けと語る背中。
親父はどれだけ歩いてきたんだろうか・・。

道具作りじゃない場合・・
鍛造する温度帯は自由。
ロートアイアンは自由なデザインが一番の特徴。
メルト寸前まで鉄を焼くのも面白い。
ただ・・鍛造した鉄が
きれいな温度帯は決まってます。
きれいと面白いは違う。
ものによって鍛造する温度帯をどうするか・・
鍛冶屋は本当に面白い。

金槌に必要な柄。
柄を削るヤスリ。

ヤスリ作り・・。

道具作りの工程は基本的には同じです。
鍛造・鍛接、焼きなまし、焼き入れ、焼き戻し
刃物は最後に研ぎ。
この順番が変わることはありません。

金槌製作後は柄を削る。

オリジナルの金槌の柄

想像、デザイン・・自分と戦って
勝ったり負けたり泣いたり笑ったり。
毎日お腹がすいて夜が来るの・・繰り返し。

終わりじゃなくここからスタート。
これからいろいろなものが生まれていく。

鍛冶屋が作る金槌、玄翁
鍛冶職人・惇平